実写映画『君は月夜に光り輝く』のキャスト・あらすじ結末ネタバレ・感想まとめ!

2019年に公開された『君は月夜に光り輝く』は、原作小説が30万部も発行された人気小説の実写映画です。発光病という謎の病にかかってしまった少女を永野芽郁、彼女の願いを聞く少年を北村匠海が、メガホンを取ったのは『君の膵臓をたべたい』の監督である月川翔と豪華な顔ぶれとなっています。これからの日本映画を盛り上げていく若手たちが集まっており、スクリーンからもキラキラとした若さを感じられます。

そこで今回は、『君は月夜に光り輝く』のあらすじをネタバレ結末まで紹介します。キャストのプチ情報や、実際に見た人の感想などもありますので、ぜひ最後までご覧ください。

Contents

『君は月夜に光り輝く』の作品紹介

“あなたのせいで、生きたくてしょうがない”

原作小説は佐野徹夜のデビュー作にして電撃小説大賞を受賞した『君は月夜に光り輝く』です。不治の病にかかった少女の願いを男の子が叶えていくという、シンプルだけど心に響くストーリーと、『君の膵臓をたべたい』などを手掛けた人気クリエイターloundrawのイラストも相まって、デビュー作品ながら累計発行部数30万部を突破した人気作品の実写映画版になります。

監督の月川翔は『君の膵臓をたべたい』や『センセイ君主』、『響 -HIBIKI-』などで高い評価を受けていて、邦画界で注目されています。俳優陣も期待の若手が主演を務めており、発光病という不治の病にかかった少女を朝ドラ『半分、青い。』の主演を務めた永野芽郁が、彼女の相手役にダンスロックバンド・DISH//のリーダー北村匠海が演じています。どちらもまだ20歳前後と若く、これからが注目されている俳優たちです。

脇を固める俳優陣には『仮面ライダーエグゼイド』に出演した甲斐翔真や『恋は雨上がりのように』の松本穂香、『3年A組-今から皆さんは、人質です-』の今田美桜など若手俳優たちから、『相棒』シリーズの及川光博など、ベテラン勢もずらりと並んでいる豪華な顔ぶれとなっています。

恋愛と病という普遍的なテーマに、「代行」という現代的な要素を混ぜた事で物語に深みが増しており、実写映画版では更に映像表現が加わった事で完成度の高い作品となっています。映画を見て、2人や彼らを取り巻く人々のその後が気になった方は、メディアワークス文庫から出版されている『君は月夜に光り輝く +Fragments』を手に取ってみましょう。本編のその後を描いた、書き下ろしエピソードが収録されています。

映画『君は月夜に光り輝く』の登場人物とキャスト

渡良瀬まみず (永野芽郁)

不治の病にかかった少女。発光病と呼ばれる、謎の病気にかかってしまい、長期入院を余儀なくされている。父親から貰ったスノードームを大切にしており、壊してしまった卓也に自分が作ったリストを渡し、「代行」をお願いする事になる。
『君は月夜に光り輝く』の主演を務めたのは永野芽郁です。若干18歳で朝の連続ドラマ『半分、青い。』の主人公を務めた事で話題になりましたが、実はデビューして10年というキャリアを持っています。『俺物語!!』のヒロインに抜擢され、『こえ恋』で初主演、NHK大河ドラマ『真田丸』に出演するなどブレイク中の女優です。映画が進むにつれて病状が悪化していく演技は、見ていると引き込まれてしまいそうです。

岡田卓也 (北村匠海)

「代行」を頼まれた少年。実は、姉の恋人も発光病を患っており、恋人の死の直後に事故死したことを引きずっている。まみずの事も避けようとしていたが、スノードームを壊してしまい、「代行」を引き受ける羽目になる。しかし、「代行」を通じてまみずと心を通わせていく。
『君は月夜に光り輝く』のもう1人の主人公にして、本編の語り手を北村匠海です。ダンスロックバンド・DISH//のリーダーとして活躍する以外にも、『THE GOOD WIFE / グッドワイフ』や『君の膵臓をたべたい』、『十二人の死にたい子どもたち』などの人気作品に出演している俳優です。姉を亡くしたトラウマから人生に悲観的になっているのが、まみずと触れあう内に立ち直っていく演技を見事にこなしています。

香山彰 (甲斐翔真)

卓也の親友。まみずを卓也と引き合わせたり、望遠鏡を貸し出したりとサポートしてくれている。実は、香山の兄が卓也の姉の病気で死んだ恋人だった。そのため、まみずの事を知っており、彼女の事が好きだった。
要所で活躍していた親友役を、甲斐翔真は見事に演じています。『仮面ライダーエグゼイド』のパラド/仮面ライダーパラドクス役でデビューすると、端正なルックスもあり人気を博しており様々なドラマや映画に出演しています。

岡田鳴子 (松本穂香)

交通事故で亡くなった卓也の姉。香山の兄と付き合っていたが、発光病で亡くした直後に自分も交通事故で死んでしまう。卓也の人生に大きな影を作ってしまう。
登場シーンは短いながらも重要なキャラクターを演じたのは、松本穂香。同じ事務所の『有村架純の妹分』というキャッチフレーズでデビューすると、連続テレビ小説『ひよっこ』や『この世界の片隅に』に出演。映画『おいしい家族』で初の長編映画主演を果たすなど、これからが期待される女優です。

平林リコ (今田美桜)

卓也のバイト先の同僚。メイド喫茶の人気メイドで、実は卓也に片思いをしている。
演じている今田美桜です。モデルとして福岡で活躍していましたが、本人は女優として活躍したいという思いから上京。『花のち晴れ〜花男 Next Season〜』の真矢愛莉役で、原作再現度の高さからファンを唸らせると一気に注目を浴びました。『SUITS/スーツ』や『3年A組-今から皆さんは、人質です-』などに出演し、いま注目されている女優です。

岡崎 (優香)

まみずの担当看護師。まみずの心を癒せる卓也の存在を歓迎しており、叱咤激励をしている。
演じているのはグラビアアイドルとして活躍していた優香です。現在は女優として活動しており、テレビドラマ『都庁爆破!』や映画『羊の木』などに出演しています。

渡良瀬律 (生田智子)

まみずの母親。まみずの事を心配しており、短い余命を1日でも長く生きて欲しいと願っている。そのため、まみずの体調を悪化させる卓也を嫌っている。
演じている生田智子は数多くのテレビドラマ、映画、舞台に出演しているベテラン女優です。

深見真 (及川光博)

まみずの父親。まみずの事を愛しており、スノードームを自作して贈ったりしている。経営していた会社を倒産させてしまい、まみずの治療費を得るために離婚、再婚をした。その際の条件として、まみずと会う事を禁止されている。
若くして死んでしまう娘を持つ父親の苦悩を演じたのは、「ミッチー」の愛称で知られる及川光博です。『相棒』シリーズを始め、『ハケン占い師アタル』や『七つの会議』などのドラマや映画に多数出演している俳優です。『君は月夜に光り輝く』でも、映画の完成度を高める演技をしていて、注目ポイントです。

映画『君は月夜に光り輝く』のあらすじ(ネタバレなし版)

少年が出会ったのは余命1年の少女

姉を失い、生きる事に嫌気を差している岡田卓也は、長期入院中の渡良瀬まみずの元にクラスメイトを代表して寄せ書きを持っていくことになった。しかし、顔もろくに覚えていないクラスメイトのため、挨拶もそこそこに立ち去ろうとします。

病室を出ようとした卓也をまみずは呼び止めます。自分の余命が残りわずかである事を告げ、また来てるくれるかと尋ねると、卓也は何故か「うん」、と答えてしまいます。

少女からお願いされたのは「代行」

あくる日、約束通り病室を訪れた卓也は、まみずが大切にしていたスノードームを壊してしまいます。謝る卓也は詫びに何かしたいと言うと、まみずはあるノートを取り出した。それはまみずが死ぬまでにやっておきたいリストで、このリストにある内容を「代行」して欲しいと頼みました。頼まれた内容に驚きつつも、卓也はリストを受け取ります。

「代行」を通じて楽しい時間を共有する2人

「代行」リストに書いてある内容は、どれも普通の事で、まみずが病気では無かったら楽しめた事ばかりだった。卓也は自撮りをしつつ、リストを順番にこなしていくうちに、自分も楽しくなっていき、「代行」をするのとまみずと会うのが楽しくなっていった。

そんなある日、まみずは両親が離婚した理由を知りたいと打ち明けます。卓也は真水の気持ちに応えるために、まみずの父親へ会いに行きます。実は、まみずの父親は経営していた会社を倒産させてしまい、まみずの治療費を守る為に離婚をしていた事が分かります。卓也は打ち明けられた真実と、スノードームの作り方が載った本を受け取りまみずに会いに行きます。

2人の距離は近づいていくも……。

まみずは卓也から父親の本心を知って涙を流す。それからも卓也の「代行」は続いていき、ある日卓也は真っ赤なローヒールをまみずにプレゼントします。まみずは喜び、靴を履いて星を見に行きたいと頼んだ。しかし、検査の結果、外出許可は降りませんでした。

落ち込むまみずの為に、卓也は天体望遠鏡を病院に持ち込み、屋上から星を見ようと誘い出します。まみずは真っ赤なローヒールを履いて、屋上で星を眺めます。すると、彼女はロマンチックな言葉をねだると、卓也は「まみずが好きだ」と告白しました。互いの気持ちが通じ合った2人だったが、病気は進行していき……。

続きは結末ネタバレをご覧ください。

映画『君は月夜に光り輝く』のあらすじ(結末ネタバレ)

2人を取り巻く大人たちの態度

屋上に出た事で、まみずの体調は悪化します。心配する卓也に対して、まみずの母親は怒りを交えながら、もうまみずと会わないでくれと言います。まみずの家族たちは、彼女が1日でも長く生きて欲しいと願っており、卓也は彼女の願いじゃないと反論します。

しかし、母親の気持ちを汲み、卓也に迷惑をかけるのを嫌がったまみずは、会うのを止めようと卓也に言います。卓也はまみずと会えない日々の中、まみずの父親に何度も会いに行き、まみずと会ってくれないかと頼みます。すると、まみずの父親は娘が20歳まで生きられないという虚しさと悲しさを告白します。

「代行」リストにあったロミオとジュリエット

まみずと会えない日々が過ぎていくと、文化祭の季節になりました。卓也は「代行」リストの中にジュリエットをやりたいというのがあったのを思い出し、なんとジュリエット役に立候補しました。クラスメイトの香山の協力もあり、両方男というロミオとジュリエットの舞台が成立します。

香山を通じてまみずに舞台の事を知らせると、当日はスマホを通してまみずは舞台を鑑賞します。演劇が終わると卓也の元に病院から連絡が入ります。まみずの体調が更に悪化し、卓也に会いたいと言っている事と、残り時間がほとんど無い事を説明します。

深夜の密会、打ち明けるお互いの思い

まみずから「会いたい」というメールを見た卓也は、夜中の病室に忍び込みます。久しぶりに再会した二人は互いの気持ちを打ち明け合います。そして、2人でもう一度屋上に出ると、まみずは「代行」リストを作った本当の理由を打ち明けます。

まみずが「代行」リストを作ったのは、生きるのを諦めるために気持ちを整理するのに書きだしたリストでした。しかし、その「代行」リストのお蔭で卓也と出会い、生きたくなったと訴えます。そして、卓也が「代行」している様子を自撮りしている時、自分が一緒にデートしている気持ちになっていたと告白し、2人はキスをします。

まみずが残した、最後の「代行」リスト

翌朝、まみずは卓也に最後の「代行」リストを作っていると、卓也に心を動かされて見舞いに来た父親と久しぶりに再会します。その後、14日間の発光を終えると両親に見守られてまみずは息を引き取ってしまう。

まみずが卓也に残した最後の「代行」は3つ。1つ目はまみずの葬式に出ること。そして次が、自分には彼氏が居たと発表して欲しいという内容だった。卓也は葬式の最中、自分がまみずの彼氏だったことを打ち明け、3つ目の「代行」を誓います。それは、自分は死ぬけど卓也の心の中で生き続けるから、必ず生きて幸せになって欲しいという事です。

卓也は自作したスノードームを取り出し、必ず幸せになると誓いました。そして葬式が終わってから、まみずの母親に会おうとすると、まみずに渡したクラスメイトの寄せ書きを渡されます。裏を見ると、そこにはまみずの字で、「私は私でよかった」と書かれていた。

映画『君は月夜に光り輝く』の見所は?(ネタバレ)

普遍的なテーマを変わった切り口で描いた感動のストーリー

病で寿命が残り僅かの少女とのラブストーリーは、ありきたりなテーマとなっています。言い方は悪いですが、手垢の付いたテーマで、目新しさは無いと思っていました。しかし、『君は月夜に光り輝く』は切り口が違っています。病気が絡んだラブストーリーは、日常シーンが前半に来て気持ちが通じ合っていって、中盤に病気が発覚して入院して、前半とのギャップで物語を盛り上げます。
しかし、『君は月夜に光り輝く』はヒロインが最初から入院をしており、シーンの大半が病院で終わってしまいます。2人を繋げていくのは「代行」リスト。見所はラストの展開で、卓也が1人で「代行」していた時、まみずは自分がそこに居ると思って見ていたと告白します。卓也も同じ思いを持ったのか、「代行」シーンを振り返っていく時、そこには居なかったまみずが登場していきます。「代行」やスマホという現代ならではの要素が物語を盛り上げていきます。
病気じゃなかったら、あったかもしれない時間。でも、病気じゃなかったら出会う事も無かった2人の切なさに、胸打たれます。

注目されている若手俳優キャストのW主演

ライトノベルでありながら、本格的な恋愛小説として若者に支持されている『君は月夜に光り輝く』の実写映画のキャストは注目が集まっていました。永野芽郁と北村匠海のW主演にファンは大きな期待を寄せ、2人は見事にこなしました。W主演以外にも、注目の若手俳優が登場しているのも特徴で、『仮面ライダーエグゼイド』の甲斐翔真や『この世界の片隅に』の松本穂香を重要なサブキャラクターに配置。短いシーンながらも、「世界で最も美しい顔100人」にノミネートされた今田美桜が存在感を発揮しています。
これからの日本のドラマや映画、舞台を背負って立つかもしれない若手俳優陣たちの、本気の演技が楽しめます。

映画『君は月夜に光り輝く』のネタバレ感想・評価

『君は月夜に光り輝く』の評価は高いです。

“本作は決してお涙ちょうだい的な駄作ではないと思いますし、「人が生きていく」ということをまみずと卓也の二人が体現し、未来へ向かう様を描いた作品”

Yahoo!映画

『君は月夜に光り輝く』は、メッセージ性の高い作品となっています。特に、姉の死によってトラウマを抱えている卓也が、死に向かっているまみずと触れあう事で生きるという事を意識していくストーリーは映画の核となっています。

“映像が綺麗ですし、出演俳優も良いし良い作品だと思いますよ。及川さんの泣く場面はもらい泣きです。”

Yahoo!映画

若手俳優のみならず、ベテラン俳優たちの演技も魅力です。特に、父親役の及川光博の演技は、ぜひとも見てもらいたいです。

一方で批判的な意見もあります。

“病気の設定。発光病っていう病気ですけど、これ自体フィクションなわけなので、どんな病気なのかをもう少し説明して欲しかったです。”

Yahoo!映画

まみずが患う発光病は、興奮すると病気の進行が早まるという奇病です。そのため、安静にしているのですが、リアリティを求める観客には謎の病気は受け入れにくく、批判が集まっています。

映画『君は月夜に光り輝く』の監督・脚本・原作・スタッフ・主題歌

監督

月川翔

脚本

月川翔

原作

佐野徹夜『君は月夜に光り輝く』

製作

春名慶、岸田一晃、神戸明

製作総指揮

山内章弘

出演者

永野芽郁、北村匠海、甲斐翔真、松本穂香、今田美桜、優香、生田智子、長谷川京子、及川光博

主題歌

SEKAI NO OWARI 「蜜の月 -for the film-」

製作国

日本

配給

東宝

映画『君は月夜に光り輝く』の動画配信情報

『君は月夜に光り輝く』は、まだ動画配信サービスでは配信されていません。ですが、動画配信サービスで、今後配信される可能性は高いです。その中でも、U-NEXTは最新映画を最速配信しているため、『君は月夜に光り輝く』が一斉にレンタル・配信されるよりも前に見られるかもしれません。

また、W主演を務めた永野芽郁と北村匠海の代表作である、『俺物語!!』や『君の膵臓をたべたい』などの関連作品はVODで配信中となっています。特に『君の膵臓をたべたい』は同じ監督の月川翔が手掛けた作品となっており、監督の演出や北村匠海の好演もあって非常に評価が高いです。

この機会に、ぜひ見て下さい。

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